こんにちは
言語聴覚士の小林です。
随分と秋の気配が近づき涼しくなって参りました。
昼と夜での寒暖差が激しい時期になりますのでお大事に過ごしください。
今回のテーマは「言語聴覚士と多種職との連携について」ご紹介します。
言語聴覚士の強みは、摂食嚥下機能障害や、高次脳機能に評価やアプローチを共有できることにあります。
- むせる
- 飲み込みにくい
- 薬が飲めない
- 認知症で量が食べれない
- 食事に時間がかかる
などの相談を看護師さんや他種職の方から受けることが多いです。
そんな時は、看護師や他の療法士でも簡単に行える問診表(聖隷式嚥下質問紙が便利です)を実施してもらうことで、
どんな問題があるのかをすぐ分析でき、食事形態や介助方法、調理の工夫の仕方などをすぐ共有することができます。
さらに、間接的な評価だけでは難しい場合は、直接STがスケジュールを調節して訪問したり、
訪問歯科を紹介してフォローする対応も実施する事ができます。
また、高次脳機能障害や失語症のある利用者様に対しても、
- なんだか動作や認知に違和感を感じる
- コミュニケーションがうまく伝わらない
- 的確な意思疎通の方法や手段がわからない
という相談を受けることがあります。
高次脳機能障害や失語症は、障害される内容や程度の個人差が非常に大きく、
一人ひとりにカスタマイズした対応を取ることが重要です。
こういったケースも、会話の様子の録音を聞いて評価したり、
生活する様子(食器洗いや電子レンジの操作場面など)を動画で見せてもらう事で、
- 注意を向けることが苦手なのか?
- 短期の記憶保持が難しくて次の動作を忘れてしまうのか?
- 同時処理が困難で一つずつ段取りの確認が必要なのか?
- 聴覚での理解はできるけど、メモなど文字の認識が困難なのか?
など、その人に合わせた状況を担当の看護師と一緒に整理したり、助言することができます。
24時間の緊急訪問でも、認知機能やコミュニケーション、摂食嚥下機能はシビアな問題になると思うので、
私たちSTとの日頃の関わりで少しでも不安や不明確な状態を減らす事が出来たら嬉しいです。
看護師や他種職の力が発揮しやすい状態になる為にも、これからも日々邁進していきます。