こちらのページは訪問看護や居宅介護を初めて利用するご家族の方に向けて、訪問看護に関連する用語を分かりやすく説明する用語集ページです。訪問看護に関する基本的な概念や専門用語をわかりやすく掲載しております。
訪問看護は、多くの人々にとって新しい経験かもしれませんが、
その中で理解しやすく、安心して利用できるようにお手伝いできれば幸いです。
その他、訪問看護の利用にあたって、ご不明点やご不安なことがございましたら、
専門のアドバイザーがご相談に乗りますので、お気軽にミロク訪問看護ステーション(03-5851-8853)までお問い合わせください。
【居宅介護支援/ケアマネ】
ケアプラン
ケアプランとは、生活状況や環境を考慮しながら 利用者さんや家族の希望を聞き、目標と介護サービスの内容をまとめたケアマネジャーが作る計画書のことです。
介護保険法にのっとって 計画をたてていきます。
利用するサービス事業所さんの照会も 担当ケアマネジャーより紹介させていただき、ご要望にあった事業所さんを選んで頂きます。
「いつまでに・誰が・何を・どのようにするのか」など具体的にされており、ヘルパーさんの仕事内容やデイサービスの回数・時間なども記されています。
そういった内容をまとめた計画書がケアプランという呼び名になっています。
介護保険サービスを利用するためには このケアプランが不可欠となります。
担当者会議
会議・・という名称ですが、それほど堅苦しいものではありません。
開くタイミングは ケアプランの作成・変更時、何らかのトラブル発生時、更新時、退院時に開かれる会(集まり)になります
利用者さんのご自宅や病院で行うことが多く、ケアマネが中心となって、利用者さん、そのご家族、
関わっているサービス事業所さんの担当者に来ていただき、利用者さんの情報共有をしたり、意見を交換したりする会となります。
皆さんお忙しいので、実施目安時間は30分ですが あらたな課題が浮上したり意見が活発にですと延長することもあります・・
担当者が参加できない場合でも、事前に「照会」という意見をいただき、情報共有させてもらいます。
認定調査
認定調査とは、介護認定の申請後に行われる聞き取り調査のことです。
市区町村から認定された調査員が自宅や施設等を訪問し、本人や家族に聞き取りと簡単な動作を行ってもらい、心身の状態を確認します。
74項目の質問から構成され、介護にかかる時間・必要な時間の調査となります。
長時間になると利用者様が疲れてしまうので、実施時間は1時間程度がめやすになっています。
聞き取られた調査内容は、主治医からの書類(意見書)とともにコンピューターにかけられ判定がなされます。(一次判定)
次に「介護認定審査会(医療と介護の専門家が集まっての会議)」によって一次判定内容について必要なチェックや修正が行われ、要介護度を決定します。(二次判定)
一般的に、申請日から30日以内が目安とされ、ご自宅へ介護認定結果が記された被保険者証が郵送されます。
給付管理
利用者さんが、介護度に応じて利用できる介護費や支援費を管理する業務で主にケアマネが行う仕事です。
ケアプラン通りに介護サービスが受けられているか(1か月ごとにサービス利用表を作成し、利用者さんに交付して内容や料金などを確認してもらう)・事業所さんに介護報酬がきちんと支払われているか(1か月ごとにサービス提供表を作成し、事業所さんに交付して、内容や単位数の確認をしてもらう)
・利用者さんから介護費が適正に徴収されているか(月末までに行った実績を事業所さんからいただき、内容に食い違いがなければ 給付管理票を作成し、国保連へ送付する。)
といったことを毎月確認します。
給付管理は 毎月10日と締め切りもあるので 実績を受け取った後はケアマネジャーは 普段の業務にプラスして、入力や確認の業務で忙しくなります。
【訪問看護/リハビリ】
可動域
主にリハビリ業界の中で可動域というと、関節がどのくらいの角度を動かせることが出来るのかという事を表します。ROM:Range Of Motionとも記載されることもあり、首、肩、肘、手指、体幹(脊柱)、股関節、膝関節、足関節一つ一つに大体の人はこのくらい動きますよ、という参考可動域という基準があり、その参考可動域からみて、「動く範囲が保ててるのか、そうではないのか」を視ています。
参考可動域を満たさない原因が骨や関節そのもののせいなのか、筋肉の張りのせいなのか、を触りながら判断し、改善が図れる原因なのであれば、改善できるように関節可動域訓練を行っていき関節可動域が正常範囲に近づけるよう訓練を行っていきます。例えていうのなら、食事をするときに肘が曲がり切らず、極端に頭を近づけて姿勢を崩しながら食べ物を食べていた人が肘を曲げられることで、極端に頭を近づけず、いい姿勢で食事を食べる事が出来ます。
参考可動域を満たせず、関節自体が固まってしまい動かせない状態を「拘縮」と言います。
理学療法士/作業療法士・言語聴覚士
リハビリの代名詞といえば、この3職種です。国家試験に合格した人たちが、名乗ることが出来、このリハビリ3職種はドクターの指示によってリハビリを行う事ができます。
リハビリは病気やケガで思うように出来なくなってしまった人に対して、機能を取り戻せる様にトレーニングを考えて、その人の中で最大限出来ている状態を整えます。
理学療法士や作業療法士は筋力を鍛えたり、生活動作や運動を交えながら日常生活に戻れる様に支援していき
言語聴覚士は発語や言語の理解といった、コミュニケーションが苦手になってしまっている方に声掛けのタイミングや方法を本人や本人に深くかかわる人へ提案し、状況に応じて支援を提供しています。
歩行訓練
歩行練習ともいいます。読んで字のごとく、歩く練習をします。
脳卒中や骨折、心臓や肺の病気によって
・うまく歩けなくなってしまった
・歩く時に転びやすくなった
・体力がなくなってしまって長く歩くのが難しい
という方に対して、どうしたら歩きやすい状態になるのか、指示や介助を行いながら練習していくことです。
訓練といった言葉は人によっては厳しい、苦しいものと捉えられてしまうこともあるので、歩行練習という言葉を使うセラピストが多いと思います。
ADL(エーディーエル)
ADL/エーディーエル(Activities of Daily Living)といい、日常生活動作という意味です。日常生活を行う上で行う動作全般を表しており、歩き、身だしなみを整える整容動作、着替える、トイレ動作、尿意や便意、お風呂、階段の昇り降りといった日常生活機能を評価する際にBarthel Index(BI:バーセルインデックス・バーセル)とFunctional Independence Measure(FIM:フィム)という方法を使って評価をしています。上記のBIとFIMは両方とも基本的な生活機能動作能力を評価することが出来ます。違いは「BI=出来る能力がある」か「FIM=している動作能力」なのかということで、回復期リハビリテーション病院や医療業界の中ではFIMを使っているところが多い印象です。またFIMでは上記動作項目に加えて言葉の理解・表出や周囲との関係性といったところを評価していきます。
I ADL(アイエーディーエル)
IADL/アイディーエル(Instrumental Activities of Daily Living)は手段的日常生活動作といいます。
手段的とは日常生活を行っていく中で、電話に出る、電車やバス・タクシーといった交通機関を使う、買い物へ行く、食事の支度や家事・洗濯、服薬管理や金銭管理といった、社会的に自立した生活を送る為に必要になる物事を行うものをいいます。
QOL(キューオーエル)
QOL:Quality Of Life
直訳していくと生活の質です。普段生活を送っている中で生活の楽しみを見つけ、したい事ができるから、嬉しいとはなかなか思えないと思いますが、不便を感じることはないと思います。〇〇が出来ていて幸せ、〇〇できるから張りのある日を過ごせる。〇〇は仕事で任された事を務める、好きなアイドルを追っかけている時間、キャンプや釣りに出かけゆっくりできる、一人や友達と一緒に映画や買い物に出かけて楽しいといった、ことが入り、一人一人同じものもあれば、全然違った価値観がありその人その人で違ったものになります。自分の好きな事や楽しめる事をしてQOL、上げていきましょう!
【訪問看護/看護】
訪問看護サービス
訪問看護とは、主治医の指示を受けた看護師がご自宅に伺い、その方の病気や障がいに応じた看護を行うことです。
病院では皆様が外出して行かなければなりませんが、訪問看護は看護師がご自宅に伺わせていただきます。
訪問看護を利用する主な理由は以下の通りです。
外出が難しい方
ご家族さんが遠方に住んでいて介護の目が行き届かない方
介護度が高い方(様々なサービスを利用しないと暮らせない方など)
ご自宅で最後を迎えたいと希望される方(ターミナル)
などの理由でご利用されています。
看護師がご自宅で行う処置としては主に以下のものがございます。
内服管理
床ずれ
生活環境の調整
などの在宅生活を支える援助全般をサポートさせて頂きます。
なお、利用者さんの居宅以外での訪問看護の提供、掃除・洗濯・買い物・調理といった家事はサービス対象に含まれません。
※詳しくはケアプランセターミロクまでお問合せください。
介護保険での訪問看護サービス
介護保険は40歳以上の人が加入して介護保険料を納め、介護が必要になった時に所定の介護サービスが受けられる社会保険です。65歳以上の人は「第1号被保険者」、40~64歳の人は「第2号被保険者」となります。訪問看護サービスも介護保険を使用してのご利用が可能です。
医療保険での訪問看護サービス
医療保険とは大きく「社会保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」の3つに分類されます。訪問看護サービスでも医療保険を利用することができます。
介護保険は40歳以上の方が利用対象者になりますが、医療保険を使用すれば新生児から高齢者の方まで幅広くご利用になることができます。
点滴処置
医師の指示にてご自宅で点滴を行うことができます。
ご自身で食事が摂取できなくなった時や感染を発症して抗生剤が必要な方に対して、ご自宅で点滴投与を行わせていただきます。
床ずれ
寝たきりなどにより、身体のある部位が長時間圧迫されることによって、その部位の血流がなくなった結果、組織が損傷されることです。
・同じ姿勢でいる事が多い。
・ご飯・水分摂取の量が少ない
・寝ている時間が多い
・尿失禁がある。
上記に当てはまる方は、特に床ずれが出現しやすいリスクが高いと考えられますので、
皮膚の状況に注意して見てあげてください。
生活環境の調整
ご自宅で長く住まわれていると、その人らしい生活空間が形作られます。
病気や怪我などで体調が変わると、その慣れた生活空間に適応することが難しくなってしまうケースが多く見受けられます。
ex)トイレまで歩けない、買い物にいけない、薬の管理ができなくなる。
そういった変化した状況に対して、ご自宅で療養できるように医療的な専門的知識・視点から
生活環境の調整を行うことも大切になっていきます。