看護師チーム

夏バテ?夏季うつにも注意が必要

看護師の中島です。

暑くなってきました。夏バテに気を付けたい時期かと思います。
しかし夏バテに特徴がよく似ているものがあるのをご存じでしょうか。
それを「夏季うつ」といいます。
今回はそのことについてお話しようと思います。

まず、夏バテの症状は

①体がだるい
②食欲がない
③疲れやすい
④夜なかなか寝付けない

といった夏によく聞く体調不良を指したものを言います。

その主な原因は、

❶水分不足による脱水
❷暑さによって食欲が下がりそれに伴って栄養が不足
❸暑い外と空調が効いた室内の行き来といった暑い・涼しいの繰り返しによって起こる自律神経の乱れ

とされています。

実は、夏季うつも原因はほぼ同じとされているのです。

では何が違うのか、それは「心」の不調の有無です。

ざっくりいうと夏バテは、身体症状がメインとされています。
一方、夏季うつは夏バテのような症状が出現しかつ気分がすぐれない日々が何日も続く傾向があります。
夏季うつは医学的な診断名ではなく、季節性感情障害(SAD)に分類されています。

一般的にうつ病は、親しい人の死といったストレスやショックを与えてしまうような
大きな出来事、進学や就職に結婚、出産といったライフイベント、こうした要因があげられます。

また、うつ病は引き起こす原因が一つとは限りません。
いくつか重なっていることは珍しくありません。

しかし夏季うつはこうした要因ではなく、特定の時期にのみに発症とされています。
具体例を挙げると上記の症状が、一年を通して夏季にのみ見られる傾向であるならば夏季うつの可能性が潜んでいると私は考えます。

対策としては、

  • 体への負担を最小限にするよう日差しの強い時間帯の外出は避ける
  • 室温を外気温と大きな差がないよう工夫する
  • 直風をさけるよう風向きを設定する
  • しっかり睡眠をとる
  • 意識して栄養バランスを整えるよう食事を摂る

といったものになります。

加えて心の健康にも意識してください。
新年度が4月から始まり、ゴールデンウィークの連休でいったん新生活の疲れをリフレッシュできます。
しかしリフレッシュがうまくいかず疲れを抱えたまま、5月以降も毎日を過ごし、
6月の梅雨の時期に起こりやすい気温の落差などによって自律神経が乱れることがあります。
不調がさらに溜まり、解消できないまま心の疲労が夏に限界を迎え爆発して夏季うつに関連という例が過去にありました。
ですので、心の健康にも意識を向けていただけたらと思います。

身体的にも精神的にも整えて、夏を楽しく過ごせるよう願っております。

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