看護師の佐藤です。
今年も天気が不安定な時期に入ってきました。
昔から日本は台風や地震、洪水など多くの自然災害と共存してきた歴史がありますが、
梅雨の体調不良もそのうちの一つだと思います。
「天気が悪くなると古傷が痛む」
「雨の日は頭痛がして困る」
「台風が来る前は身体が痺れる感じがする」
などなど。
身近で感じるその症状、実はわかりやすい名前がついています。
気象の変化によって症状などが悪化するため、「気象病」と呼びます。
頭痛、関節痛、めまいや胃腸の不調、イライラや情緒不安定などの様々な身体的・精神的症状として出現されています。
■原因
気象病のメカニズムは大気の気圧変化による自律神経への作用が原因と考えられています。
梅雨や台風、雨などで気圧が変化すると体内で気圧を感じるセンサーである「内耳」が脳に信号を送り、自律神経が活性化します。
この時、人によっては過剰に自律神経が反応してしまうことで、身体や精神に悪影響を及ぼしてしまいます。
気圧のほかにも、湿度や温度の変化が自律神経に影響し、体調不良として現れることもあります。
□高齢者への注意喚起
若い人も多くの方が影響を受けていますが、特に高齢者の方は梅雨や台風時の悪影響で体調を崩しやすいです。
高齢者の方は明らかな症状が出にくい場合が多く、「普段より活気が低い」「少し食事量が減った」「表情がかたい」など、小さな変化として現れることも珍しくありません。
異変にすぐ気付くためには、日頃からの生活や行動を把握することがとても大切になってきます。
■日頃から行える予防方法/自律神経を整える対策!!
① 規則正しい生活を試みる!
・夜更かしをせず、朝早く起きる。
・暴飲暴食・過度なアルコール摂取を控える。
・太陽の光を浴びて、体内時計を整える。
② 入浴はぬるめのお湯で!
・38-40度程度の温度で、15分前後の入浴でリラックス効果を高める。
③エアコンの使い方に注意!
・エアコンの設定温度は25~28度を目安に設定。
・室内と外気との温度差は4-6度を目安に設定。
・エアコンの風には直接当たらないようにする。
④ 運動療法!
・軽い汗をかく程度のストレッチやウォーキングなど、運動を実施する。
⑤ マッサージで「内耳」を整えよう!
※マッサージでだるさや頭痛が悪化する場合は、中止してください。
■日々を健康に生きるために
梅雨の時期は体調を崩される方が多く、過ぎ去った後でも悪影響を引きずる方も多く見受けられます。
梅雨が過ぎ去った後では、猛暑による熱中症も増えてくる季節となっています。
日々の生活の質(Quality of Life)をより良いものにするために、
まずは自分で行いやすいところからスタートしていければと思っています。
みなさま、健やかに日々をお過ごしください。