看護師チーム

訪問看護の看護師に求められるスキルと大切なこと☆見学受付中

あれだけ満開だった桜もあっという間に散ってしまい、六町付近の桜も葉桜となってきました。

先日、未来の看護師さんの見学希望者がミロクにお越し頂きました。なんと15歳の中学校を卒業したばかりの女の子。看護師のお仕事に興味を持って頂いた為、今回お母さまからのご依頼で、

見学を受け入れさせて頂きました。その後には関東で勤務する訪問看護師さんが見学にお越し頂きました。見学に来られる方々が年々増えてきております。

4月は転職をされる時期でもあり、訪問看護へ新たに挑戦する看護師さんや、看護師さんになったばかりの新人看護師さんなどが、新らしい環境でスタートを切った時期でもあります。

そこで今回はこれから訪問看護師を目指す学生さんや転職を考えている現役看護師の方に向けて、訪問看護師が求められるスキルなどについてお話ししたいと思います。

【訪問看護師に求められるスキルについて】

■観察力

訪問看護師は、利用者さんの健康状態だけでなく生活を診る医療職です。

体調の変化だけでなく、自宅内の環境や時には天候まで注意をむけていきます。

ちょっとした変化を全身でキャッチできるように五感を研ぎ澄ませて『看る』技術を磨く必要があります。

■アセスメント力

訪問看護で出会う利用者さんは様々な疾患、症状を抱えています。診療科にとらわれず、様々な情報を統合して考える力が大切です。

また、在宅の現場ではすぐに詳細な検査をすることができない場合が多いです。看護師の手と目と耳をつかったフィジカルアセスメントがとても重要になってきます。

さらに身体的なアセスメントだけでなく、利用者さんの希望や生活スタイルに合わせて適切な療養環境を提供できるように、精神的・社会的なアセスメントも必要です。

一つの物事にとらわれない、俯瞰した視点がとても大切です。

■コミュニケーションスキル

訪問看護師は、利用者さんやその家族とのコミュニケーションが非常に重要です。

利用者さんの症状や健康状態を正確に把握し、適切なアドバイスやケアを提供するために、まずはコミュニケーションをしっかりとって信頼関係を構築することが大切です。

また利用者さんだけでなく、ケアマネジャーや医師など様々な機関と連携をとっていく必要があるため、社会人としてのコミュニケーション技術も重要です。

■感性

看護師のスキルとは少し違うかもしれませんが、とても大切な能力の一つだと思います。

きれいな景色に感動したり、本や映画を見て心を動かしたりといったことが感情や考えを柔軟にしてくれます。

柔軟な感性は利用者さんの思いに共感したり、生活スタイルを尊重してより良いケアを提案することができます。

長く看護師をやっているとどうしても「こうあらねばならない」という頑なさが生まれがちです。訪問看護では様々な生活スタイルや信条をもつ利用者さんと関わっていきます。

柔らかい心と頭で共感する力が大切です。

【訪問看護で行う処置について】

■褥瘡の処置

褥瘡ができた利用者さんの場合、訪問看護師は、患部を清潔にし褥瘡レベルに応じた薬剤を塗布するなどの処置を行います。

ケアマネジャーに対してベッドマッドの提案やポジショニングの家族指導も行います。

■創傷の処置

手術後の傷口や、けがをした場合の一時処置を行います。患部を清潔にし、洗浄や包帯交換を行います。

■胃ろう・腸ろうのケア

胃ろうや腸ろうを使っている利用者さんに対して、チューブの管理やガーゼ交換、栄養剤の投与を行います。

■薬剤投与

訪問看護師は、医師の指示に基づき、利用者さんに必要な薬剤を投与します。投与方法には、経口投与や点滴投与などがあります。

インスリン注射、カフティーポンプを使った高カロリー輸液管理、がん性疼痛に対するPCAポンプを使ったオピオイド管理などを行います。

■排泄ケア

排泄が困難な利用者さんに対して、陰部洗浄、おむつ交換、必要時に応じて導尿や浣腸、摘便など排泄の介助を行います。

■カテーテルの管理

尿道留置カテーテルを使用している利用者さんに対して、カテーテル交換や管理を行います。その他、様々なドレーンチューブの管理も行うことがあります。

【利用者さんに誠実に向き合う】

<スキルよりも大切なこと>

まずは看護師自身が仕事や看護を楽しみ、人生を楽しむことが大切だと思います。

楽しみが柔軟な感性を産み、人と人との関わりに深みを持たせてくれるはずです。

これから訪問看護の看護師を目指す皆さんの今後のご活躍を応援しています!

利用者さんやご家族の方々にとって、心強い存在となるよう頑張ってください。

ミロク訪問看護ステーション 管理者:根岸

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